やられた話と、そのあとどうしたか
弁護士に相談はしましたが、手続きは自分でやりました。かかったのは7か月で、いちばん時間を食ったのは書類ではなく「申し立てると決めるまで」でした。
相続で分け方がまとまりませんでした。相手方が特定されるので、続柄も金額も裁判所名も書きません。書けるのは、自分がどう動いたかだけです。
揉めた原因は「分け方」そのものではありませんでした。話し合いが成立しない相手だった、というほうが近いです。連絡しても返ってこない、返ってきても前と違うことを言う。この状態が続くと、こちらが折れるまで時間だけが過ぎます。
家庭裁判所に、遺産分割調停を本人で申し立てました。弁護士には相談しましたが、代理は頼んでいません。
結果は6回・7か月で成立。費用は思ったほどかかりませんでした。
申立書は書式に従って書けば進みます。詰まったのはそこではなく、「身内を裁判所に呼び出す」と決めるまででした。ここだけで何か月も止まっていました。
動いてみて分かったのは、調停は相手を攻撃する場所ではないということです。調停委員が間に入るので、直接やりとりしません。感情的な言い合いになる場面が、構造的に起きない。
3つめは、あとから効きました。話し合いでまとめる場合、遺産分割協議書に全員の実印と印鑑証明が要ります。こじれた相手に、もう一度「押してください」と頼む工程が残る。調停ならそれが要りません。
成立した日に「終わった」と思いましたが、終わったのは争いのほうだけでした。名義を変えるのはそこからで、法務局・金融機関・運輸支局と、窓口ごとにばらばらにあります。
その続きは 調停調書を受け取ったあと に書いています。期限があるのは不動産だけで、遺産分割の日から3年です。
「裁判所」という言葉で身構えていましたが、実際にやることは書式を埋めて期日に行くことでした。難しかったのは制度ではなく、始めると決める部分です。
それと、待っていると不利になる制度があります。令和5年4月1日の民法改正で、相続開始から10年を過ぎると、特別受益や寄与分を持ち出せなくなりました。言い分がある側ほど、時間が経つと取り分が減ります。